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distractions ~ディストラクションズ 気晴らしブログ~

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『ザ・ゲーム(The Game)』 クイーン

           

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 2018年末、フレディ・マーキュリーの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディー』の大ヒットで日本でも何度目かのブームが到来したクイーン。 「本国イギリスより先に日本で人気がでた」なんて言われているように元々日本人受けがいいバンドなんでビックリするほどのことじゃないが、それにしても根強い人気だ。

リード・ボーカルのフレディ・マーキュリーの死去から28年。今もこれだけ愛されてるなんて、あらためてクイーンって偉大なバンドだったんだと思う。

 

 

8thアルバム 『ザ・ゲーム』

 

 クイーン8枚目のオリジナル・アルバム『ザ・ゲーム』は1980年6月30日リリース。セールス的にアメリカで大成功をおさめ、最も売れたオリジナル・アルバムである。 

 

レコーディングは1979年6月から7月にかけて独ミュンヘンのミュージックランド・スタジオでラインハルト・マックを共同プロデューサーに迎えて行われた。

まず「愛という名の欲望(Crazy Little Thing Called Love)」、「セイブ・ミー(Save Me)」、「スウィング・シスター(Sail Away Sweet Sister)」、「カミング・スーン(

Coming Soon)」の4曲がレコーディングされた。

この時のセッションから「愛という名の欲望」が10月5日にリリースされた。フレディによって超短時間で作られた曲で、意表を突いたエルビス・プレスリー風のロカビリー・ナンバー。翌年2月23日、ついにアメリカのビルボード誌で首位に上りつめる大ヒットとなった。

自身初の全米ナンバー1ヒットを生み出し、自分たちの音楽に確信を持ったであろう4人は再びミュージックランド・スタジオに入りレコーディングを開始する。

アルバムの残りの6曲はこの時レコーディングされ、前年の4曲と合わせてニュー・アルバム『ザ・ゲーム』が完成した。

  

 

   
   Queen - Crazy Little Thing Called Love (Official Video)

 

 

新しいクイーン

 

 1980年6月30日『ザ・ゲーム』リリース。シングル「愛という名の欲望」に続きアルバムでも初の全米ナンバー1を獲得する成功作になった。

この作品は79年と80年と間を開けて2度のレコーディングに臨むなど、今までとは違うアプローチで制作している。いわば80年代を迎えて新しいクイーンに進化を遂げるエポックとなったアルバムである。

サウンド面はこれまでギターを中心にした音作りにこだわり、シンセサイザーは不使用だったのだが、「プレイ・ザ・ゲーム」でついに解禁した。シンセサイザーサウンドで始まるこの曲はアルバムのオープニングを飾るだけでなく、先行シングルとしてもリリースされているあたりに新生クイーンをしっかりアピールする意思が感じられる。シングル・カットされた「プレイ・ザ・ゲーム」はサウンドだけでなくヴィジュアル的にも変化が打ち出された。レコード・ジャケットに登場したフレディは、その後の彼のトレード・マークとなる短髪に口ひげを初披露している。もしかしたらそれはサウンド以上に明確にファンにインパクトを与えてクイーンの変化を感じさせたかもしれない。

 

 

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2曲目の全米ナンバー1

 

 アルバムのリリース後にシングル・カットされたのが、ベースのジョン・ディーコン作曲の「地獄へ道づれ(Another One Bites The Dust)」だ。ブラック・ミュージック好きなジョンがシックのヒット曲「グッド・タイムス」の影響を感じさせる印象的なベース・ラインの曲だが、作者のジョンは当初レコーディングすらするつもりではなかったらしい。しかしフレディが是非ともレコーディングすべきだと主張し、さらにフレディと親交のあったマイケル・ジャクソンの強い勧めでシングル・カットに至った経緯があった。いざリリースすると2曲目の全米ナンバー1を得るだけにとどまらず、ブラック・ミュージックのチャートでも2位まで上るクイーン最大のヒットとなった。80年代に入り彼らのキャリアは一つのピークを迎えた

これまでアメリカでは今ひとつビッグ・ヒットに恵まれなかったクイーンだったが、ようやくアメリカのチャートを制覇した。クイーンの新たなチャレンジは本人たちの予想以上の成果を出し大きな自信も持っただろう。絶頂期のクイーンはサウンド・トラックフラッシュ・ゴードン』を挟み、次のオリジナル・アルバムではさらにクイーン流ブラック・ミュージックとシンセ・サウンドをフューチャーしていく。

 

クイーンのアルバムは良作が多く1番を選ぶのはあまり意味がない気がするが、個人的に『ザ・ゲーム』は最も聴いたアルバムの一つだ。アメリカでメガ・ヒットしただけあって割ととっつきやすいアルバムだと思います。

 

 

ザ・ゲーム

ザ・ゲーム

 

 

ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)

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